商標登録の持つ力とは
商標・商標権は、企業や商品・サービスの「ブランド」の価値向上にとってたいへん重要です。なお、「商号」と商標は別物ですし、「商号登記」と「商標登録」も別物です(そもそも届け出先の役所が違う)点に注意しましょう。
商標とは
購買者が「ここの会社が出しているものだから購入しよう」、「このブランドのものなら安心して購入できる」と商品を選択する際に目印としているマークが商標です。商標は、「自社の商品・サービスを他社の商品・サービスと区別させる」ための識別標識です。
商標には、文字・記号・図形・立体的形状などがあります。平成27年4月1日から、色彩のみからなる商標、動き商標、音商標、位置商標及びホログラム商標も、要件を満たせば登録されるようになりました。
商標権とは
商標権は知的財産権(産業財産権)の一つで、登録したい商標と商品・サービスの指定範囲を明示して特許庁に出願し、審査を受けて登録を認められれば5年分又は10年分の登録料を納付して登録が完了します。登録されるとその商標は法的に保護され、商品・サービスの指定範囲内でその商標を独占的に利用できるようになるのです。
信用を守る力
ブランドが知られた商品・サービスは往々にして模倣されることがあり、消費者(購買者)が間違えて模倣品を購入する場合もあります。間違えて購入した場合、その利益は模倣品を出した企業に行ってしまいます。また、間違えたのを気づかず利用した消費者が、その商品・サービスに満足できなかった場合は、誤解に基づく信用の毀損を招きかねません。
消費者がブランドを信用して購入したのに満足できなかったという事例が増えてしまえば、ブランド力も低下します。消費者からの信用をせっかく築き上げたのに、本来得られるはずの利益は持って行かれ信用を落とされては困ります。商標権は、そうした事態にならないように信用を守ってくれる力を持ちます。
商標を安心して使うには
マークが他人のものと似てしまうことは、ないわけではありません。もし他人が先にその類似したマークを登録していた場合は、商標権侵害を訴えられる可能性があります。そのような事態は企業の信用に関わるだけでなく、損害を賠償せざるを得ないケースも出てきます。
他人より先に商標を登録しておけばそのような心配もなく、安心して使えます。また、他人が同じようなマークを勝手に使うことは許されないので安心です。
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